我愛羅とカンクロウが2人連れ立って街中を歩く。
  通り過ぎて行く女性を見ては振り返ったり、流し目をしたりいそがしい兄貴。
「夏はいいな〜」
  「なにやってんだカンクロウ、前を見て歩け」
我愛羅はなんで、こんなに兄貴が注意力散漫なのかわからない様子。
「お前は女の子に興味ないのかよ」
  「俺だって男よりは女の方がいい」
  「そんな事聴いてねえじゃん。
  今の季節、見るとこがいっぱいあるだろ」
  「顔はいつだって見えるだろう」
  「そうじゃねえよ、これからの季節ならでは、ってのがあるだろが」
  「は?」
  「手首、足首、肘、肩、膝とくりゃお前でも何がポイントかわかるだろう」
  「‥‥さっぱりわからん」
  「なんでだよ?
  「これから薄着の季節になったら冬の間見えなかったそういうとこにぐっとくんじゃん」
  「そうなのか」
  「ああ、あと鎖骨とかもそうだな」
  「つまり、関節と骨だな」
  「‥‥まあ、そうだ」
我愛羅は黙ってしまった。
  うぶな弟を刺激しすぎたかな、と反省するカンクロウ。
「そんなに考え込むなよ、お前だって時期がくれば‥‥」
  「‥‥カンクロウ、お前がそこまでスケベとは思ってなかったぞ」
  「何だよ、急に」
  「傀儡だ!関節に骨張った部品、まさに戦うエロ忍具じゃないか」
  「おい、ちょっとまて‥‥」
  「あの包帯がほどけて登場する辺り、まんまストリップだしな」
  「考えすぎだ、我愛羅!」
  「しかし、俺にはどう考えても奴らはぐっとこないがな」
  「‥‥おれにだってこねえよ!!」
  「何言ってるんだ、戦闘時にまで肌身離さずもってるくせに」
  「忍具なんだから当たり前じゃん!」
  「傀儡師は18歳以上限定にするべきだな。
  まったく砂は問題が多い」
  「‥‥多くしてんのは誰だよ‥‥」
この会話の後はさすがのカンクロウも薄着の女性を見ても
  なんだかカラスを見ているようであまり楽しめなかったらしい。
*閉じてお戻り下さい*
リキマルさんより素敵なイラストを頂きました、ありがとうございます!