『嫉妬』

最近テマリの様子が変だ。
修行中はさすがにいつもと変わらないけど、終わったとたん速攻で帰っちまうかどこかへ姿をくらましちまう。
別にいつもいっしょってわけでもないし、どうってことないといえばそうなんだが、やっぱ気になるじゃん。

‥‥正直、きれいになった、とも思う。
今朝なんか、休みだってのに朝飯を作ってくれた。
机の上に並んだ品を瞠目する俺と我愛羅。

「どうなってんだよ」
「‥‥カンクロウ、毒は入ってないだろうな‥‥」

とまどう俺たちを尻目に出発準備に余念がないテマリ。
「おっさき〜」
とっとと自分だけ先に行っちまった。
別に俺たちの誰かに恋人ができたっておかしい年じゃない、んなこと分かりきってる。
焼きもち?嫉妬?なんで?姉貴じゃん?シスコン?
自分でも訳がわかんねえ。
わかってるのは、そいつのしめる割合がテマリん中でどんどん大きくなっていってるってこと。

取り残された俺たちは自分たちの感情を持て余してる。

 

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