*ラーメン*

デカさながらにツーマンセルで繁華街をうろつくデイダラとトビ。
後輩はどうやらエネルギー切れをおこした様だ。

「あ、ラーメン屋だぁ〜、いいにおいだな〜」
「はっきり食いたいって言えよ、入るぞ、うん」
「えっ、マジすか、先輩ってやっぱいい人だな〜」
「フン、お調子者め」

運ばれて来たラーメンを食べるのに、じゃまになるからと長い髪をまとめるデイダラ。
「先輩って‥‥男にしとくのもったいないっすね〜」
その様子を横目(横仮面?)で見ていたトビが言う。
あやうく噴き出しそうになったデイダラだったが、
まじまじとトビを見つめたかと思うとニヤリと笑って
クネクネとトビにしなだれかかった。

「あら、いやだわ、トビくんたら〜vv
実はその気があったなんて、ウフッ。
このあとラブホにでも行く?」

トビはショックでフリーズ、仮面のオレンジも赤味が強くなっている。
「うふふふ、ウブなんだから〜」
デイダラはすっと自分の腕を固まったトビの肩に回して‥‥

いきなりトビの後ろ髪をひっ掴むとラーメン鉢につっこんだ。

「ぎゃっ」

熱い豚骨スープに顔がつかる寸前で、今度は仮面が青くなる。

「バカ言ってんじゃねえよ、てめえにまでデイダラちゃん扱いされてたまるか!
今度んなこと言ったら、薄切りにしてラーメンにうかぶナルトにしちまうからな、
覚えとけよ、うん!」

本当はさっきの話には続きがあって、トビはこう言いたかったのだ。

「でもその黄色い髪、パーマかけたらラーメンみたいっすね」

だが、さわらぬデイダラに祟りなし、である。

「ナルトとラーメンでいいコンビっすね〜」

そうも言いたい誘惑をスープに浮かぶナルトを見ながら
こらえようとして、青くなったり赤くなったり。

大急ぎで先に店を出た先輩を追っかけるトビであった。

 

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