イベント好きなガイ先生につきあわされてクリスマス会の準備をするガイ班。
リーがツリーをしげしげと眺めて感想を言う。
  「テンテン作のクリスマスツリーはきれいですが、なんだか危険な香りがしますね。
  光れば何をぶら下げてもいいってものでもないでしょう」
  白眼を使うまでもなく、飾りが刃物である事は一目瞭然だ。
  「‥‥‥おれは無宗教だからあまりこういうことには詳しくないが、
  どうも飾ってるものがちがうんじゃないのか。」
  自分の得意分野ではないのでやや控えめに意見をのべるネジ。
  せっかくのツリーをけなされてむくれるテンテン。
そこへケーキをもってガイ先生登場。
  気分を引き立てようと赤い帽子までかぶっている。
  「おおっ、きれいなツリーだな、これがなくてはクリスマスにはならんな。」
  「ほら、見なさいよ、主催者が気に入ってくれてるんだからいいの!」
  強力な味方を得て勢いづくテンテン。
  「でもガイ先生、なにがぶら下がってるのかよく見たんですか?」
  リーがガイを批判するような声を出す。
  ネジが援護射撃。
  「普通はぶら下げるのはガラス玉だろう、これは光玉だし、
  モールの代わりはワイヤーだし、てっぺんの星はクナイを組み合わせて作ってあるじゃないか」
  「だって、年に一回きりのイベントにそうそうお金はかけられないわよ」
  さすが女性、テンテンの現実的な発言である。
  言外に(どうせあんた達とのクリスマスだし)というトゲも装備されている。
「まあ、まあ、いいじゃないか。
  これなら誰にも盗まれる心配もない」
  ガイが教え子達の中に割って入る。
  「ガイ先生、だれもツリーなんて盗みませんよ!」
  やたら食ってかかるリー、じつは彼はもっとメルヘンなツリーがお好みなのかもしれない。
  「いやいや、きょうびなんでも盗られる世の中だからな、用心に越した事はない。
  俺なんかツリーに起爆札を貼ってきたぞ、万が一のために!」
  
  「先生それじゃツリーは無事でも、帰ったら家が無くなってるんじゃないですか‥‥」
おりしも、ガイの家の方でなにやら爆音らしきものが‥‥
  「「「先生‥‥」」」
  「ハハハ、みんな心配性だな、きっと爆竹かクラッカーに決まってるさ。
  さあ、パーティーだ!」
  
  つづくサイレンの音が何を意味していたのかはここでは触れないでおこう。
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