「いい天気じゃん、ピクニックにでも行こうぜ!」
  
  などという提案はもちろんカンクロウ。
  もうじき自分の誕生日だから勝手にテンションがあがっているのだろう。
  ポーカーフェースだが心は優しい弟はつきあってやることにする。
  「せっかくだから食いもん持ってこうぜ♪」
  これももちろん兄、しかしマメに用意するほどのことはしない。
  お手軽にコンビニでおにぎりと飲み物を購入。
  道すがらすれ違う女性のミニスカやショートパンツに、
  兄がもれなく目を走らせるのはもう慣れっこだ。
  
  「カンクロウはスケベだな」
  「男からスケベを捨てたら何が残るんだよ」
  
  開き直りか。
緑の芝生の上でごろごろ、腹が鳴ったらランチタイム。
  
  「カンクロウはハンバーガーじゃなかったらおにぎりだな」
  
  弁当を買うとか言う考えはないらしい。
  俺は松花堂弁当の方が趣味なんだが、と我愛羅。
  
  「だってさ、これが好きなんだよ」
  
  おにぎりのコンビニ包装を見せる兄。
  ‥‥びりびりっとやぶるのがいいんだろ、と横目でその様子を伺う弟。
  
  「黒秘技危機一発!」
  
  「え‥‥」
  「ガキだってんだろ、でもさ、楽しいじゃん」
  「‥‥そうだな(スケベは俺か‥‥)」
  「どうしたんだよ、なんか顔赤いぜ」
  「‥‥なんでもない‥‥
  砂縛柩!」
  そういうと我愛羅はお茶のペットボトルを握りつぶしたのだった。
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